「高配当株は買いたいけど、いつ買えばいいかわからない…」そんな悩みを抱えていませんか?
配当金を狙った投資では、買い時を間違えると期待した利回りを得られなかったり、高値掴みで損失を出したりするリスクがあります。
一方で、適切なタイミングで購入すれば、安定した配当と資産形成の両方を実現することが可能です。
この記事では、初心者にもわかりやすく、高配当株の「買い時」を見極めるためのポイントを解説します。
高配当株を買うタイミングが重要な理由
高配当株投資は、市場のタイミングを見計らって購入すべきです。
配当利回りに影響するから
配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。
同じ配当金額であっても、購入時の株価が低いほど利回りは高くなります。
たとえば、1株当たりの配当金が100円の場合:
- 株価2500円 → 配当利回り 4%
- 株価3000円 → 配当利回り 3.3%
タイミング良く購入できれば、同じ金額を投資してもより高い収益が期待できます。
値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる可能性が高まるから
株式市場は常に動いており、企業の業績や経済状況によって株価が変動します。
特定の銘柄が一時的に下落する「割安」なタイミングで購入することで、値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる可能性が高まります。
心理的負担を軽減するため
初心者にとって、タイミングを間違えて高値掴みをしてしまうと、株価下落時に不安を感じることが多いです。
一方、適切なタイミングで割安に購入できれば、心理的な安心感が得られます。
買い時を判断するタイミング
市場全体が下落しているとき
株価が下がると、配当利回りは相対的に上昇するため、高配当株が魅力的に見えるタイミングとなります。
市場全体が下落する時ってどんな時がありまますか
最近ですと、コロナショックや植田ショック(日銀政策変更)の時が大幅に下落しましたね。
日経平均株価は、2024年8月5日に日銀政策変更が起因して約4500円近く下がりました。
市場全体が大きく下落する局面では、優良銘柄が一時的に割安で取引されることがあります。
例えば、安定した業績を持つ高配当株も巻き添えで売られるケースが多く、このタイミングで購入することで、長期的なリターンを期待できます。
植田ショックの時は、高配当株を少し買い増したよ。
業績発表後やニュースでの急落
業績が市場予想を下回った場合、一時的に株価が急落することがあります。
これは、多くの場合、投資家心理による過剰反応であることが少なくありません。
例えば、原材料費の一時的な高騰や、経済環境の影響で短期的な利益が減少した場合など。
こうした一時的な要因で急落した株は、中長期的には回復する可能性が高いです。
決算内容を精査し、長期的な業績や配当の維持が期待できるか確認しましょう。
ヒューリックの株価は、2024年11月27日に発表された株式売り出しのニュースを受けて大幅に下落しましたが、12月4日には下落前の株価水準まで戻っています。
このような株式売り出しは、市場における需給バランスに影響を及ぼすことが多く、特に大量の株式が市場に出ることで価格が一時的に下がることがあります。
権利落ちのタイミング
権利落ち日とは、配当金や株主優待を受け取る権利が確定する権利確定日の翌営業日を指します。
この日は、配当分が株価から差し引かれるため、株価が下落する傾向があります。
例えば、日本たばこ産業の株価は、2023年12月28の権利落ち日に大きく下落しました。
配当分だけでなく、投資家の売りが重なることで株価がさらに下がり、購入後に含み損を抱えるリスクがあります。
買い時を逃さないための実践手法
私自身が実践している具体的な手法をご紹介します。
①ウォッチリストを作成する
買い時を逃さないためには、事前の準備が欠かせません。
業績、配当、財務を確認して、優良企業をウォッチリストに登録しておきましょう。
私はウォッチリストは、yahooファイナンスを使用しています。
ウォッチしたい銘柄を登録後、表示設定にて以下の情報を表示するようにしています。
- 「コード・市場・名称」、「現在値」、「前日比」、「配当利回り」、「メモ」を表示できるように設定
- メモ欄に自分の購入目安の配当利回りを記入
コード・市場・名称 | 現在値 | 前日比 | 配当利回り | メモ |
三菱商事 | 2600 | -10 | 3.90% | 4 |
日本電信電話 | 156 | +1.0 | 3.41% | 3.5 |
購入目安の配当利回りは、過去の配当利回りの推移を分析した上で設定しています。
②株価通知サービスに登録する
証券会社やYahoo!ファイナンスなどの株価通知サービスを活用し、効率的に投資を管理しています。
購入を検討している銘柄の配当利回り目標に達した際に通知を受け取れるよう設定することで、タイミングを逃さずに行動できます。
配当利回り目標に達した際に、即購入したい銘柄のみを登録するようにしています。
③目標とする配当利回りに達したタイミングで購入判断を下す
購入タイミングを配当利回りという明確な基準を決めることで、感情的な決断を避け、計画的に投資を行うようにしています。
前日比で大幅な下落が見られる場合は、必ずその原因を調査し、慎重に購入可否を検討するよう心がけています。
積立投資してもよい高配当ETF
高配当株は、タイミングを計って投資すべきですが、
米国の一部の高配当ETFについて、積立投資を行うのは問題ないと考えています。
その理由は、これらのETFが右肩上がりの成長を見せているためです。
以下のチャートには、SCHD、VYM、HDV、SPYDのパフォーマンスが示されています。
特に、SCHDやVYMは安定した成長を続けているため、積立投資を行ってもリスクを抑えながら着実に利益を上げることができるでしょう。
一方で、HDVはやや成長が鈍化しているため、積立投資とともに暴落時に追加投資を行う戦略が有効だと考えます。
SPYDは、成長が比較的弱いため、積立投資よりも市場のタイミングを見計らって購入する方が良いと判断しています。
適切なタイミングでの投資が、リスクを抑えつつより高いリターンを得る鍵となるでしょう。
まとめ
高配当株を購入するタイミングを見極めることは、投資成功において非常に重要です。
株価が割安で配当利回りが目標値に達した時に購入することで、より高いリターンが期待できます。
株式市場は変動し、特定の銘柄が一時的に下落することがあります。
このような「割安なタイミング」での購入は、将来的な値上がり益を得るチャンスです。
また、株価が下落した場合、配当利回りが相対的に上昇し、高配当株が魅力的に見えるため、投資判断を下す良いタイミングとなります。
初心者にとっては、適切なタイミングで購入することで、心理的な安心感を得ることも可能です。
市場の動向や銘柄の状況を把握し、購入のタイミングを見極めることが、高配当株投資で成功するための鍵です。